大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和37(オ)1411 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人佐藤茂の上告理由第一点について。�

原判決の確定した事実関係の下において、上告人のなした延滞賃料の催告に対し

なされた賃料の提供が賃借人である被上告人B1の実父B2名義でなされたもので

あり、また提供された賃料額が催告した金額に若干不足するなど所論の指摘するそ

の確定の事実があつても、これを理由に上告人において本件土地賃貸借契約を解除

することが信義則に照し許されない旨の原審の判断は、当裁判所もこれを正当であ

ると考える。原判決に所論の違法がなく、論旨は採用できない。�

同第二点について。

原判決は、被上告人B1は本件土地全部の借地権を被上告人B2に譲渡した旨認

定したものであること判文上明らかであつて、右認定事実は、上告人が原審におい

て自ら主張するところであるから、上告人において原審の右判断を非難することは

許されない。また、原判決の確定した事実関係の下においては、被上告人B1の右

借地権譲渡をもつて賃貸人である上告人に対する背信行為と認めるにたりないかく

べつの事情があるものと認めた原審の判断は正当である(当裁判所昭和三七年(オ)

第三二二号同三九年一月一六日第一小法廷判決参照)。原判決に所論の違法がなく、

論旨は採用できない。

同第三点について。

原判決の確定した事実関係の下において、上告人は被上告人B2に対し本件土地

の明渡および土地の不法占有を理由とする損害賠償を求むることは権利の濫用とし

て許されない旨の原審の判断は、当裁判所もこれを正当であると考える。原判決に

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所論の違法がなく、論旨は採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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